FISH法(蛍光 in situ ハイブリダイゼーション法)を用いて、染色体の微細欠失が原因となる疾患の診断を行います。
羊水 10ml(羊水染色体分析を同時に行う場合、羊水は20ml必要です)
血液 成人:10ml, 小児:5ml(ヘパリンナトリウム採血管)
検査名 染色体の欠失部位 疾患の特徴 Angelman 症候群 15q11.2 発育遅滞/知的障害、言語未発達、失調性歩行、容易に誘発される笑い、手を上下に振る行動を特徴とします。頻度は低いですが、小頭症、発作がみられることもあります。通常1歳ごろまでは病気の存在に気づかず、1~4歳のころに疑いがもたれます。 Williams 症候群 7q11.23 妖精様の特異顔貌、知的障害、成長障害、高カルシウム血症および心疾患を特徴とする遺伝性疾患です。 Wolf-Hirschhorn 症候群 4p16.3 小頭症、成長障害、知的障害および特徴的顔貌を特徴とする遺伝性疾患です。 Kallman 症候群 Xp22.3 ホルモンの欠損による視床下部の障害を伴います。思春期がおとずれない、性欲減退、不妊(無排卵、無精子症、乏精子症)、臭覚障害などがみられます。 Steroid Sulfatase Deficiency
症候群Xp22.3 ホルモンの欠損による視床下部の障害を伴います。思春期がおとずれない、性欲減退、不妊(無排卵、無精子症、乏精子症)、臭覚障害などがみられます。 Smith-Magenis 症候群 17p11.2 平坦な顔の中心部、下向きに下がった口、筋緊張低下、短く広い手、知的障害、慢性睡眠障害、自傷行為がみられます。 DiGeorge / Velocardiofacial
症候群
(22q11.2欠乏症候群)22q11.2 染色体22番q11.2の欠失が原因です。DiGeorge症候群は、低カルシウム血症、先天性心疾患、口唇口蓋裂、小頭症、中等度知的障害を伴う遺伝性疾患です。
Velocardiofacial症候群では特徴的顔貌、先天性心疾患、筋緊張低下、軽度低身長、精神運動遅延、学習障害などの症状がみられます。Cri-du-Chat 症候群 5p15.2 特徴的な顔面形成、小頭症、発育障害、知的障害、言葉の遅れ、ネコの鳴き声に似た声が特徴です。 Prader-Willi 症候群 15q11.2 筋緊張低下、幼少期における成長の遅れ、急激な肥満化(12ヶ月~6歳)、特徴的顔貌、性腺機能障害、軽度から中等度の知的障害を特徴とします。 Miller-Dieker 症候群 17p13.3 滑脳症、知的障害および特徴的顔貌を特徴とします。