医療関係者向け情報

MutSeq

遺伝性腫瘍関連遺伝子のターゲット解析

ラボコープのVistaSeq®に含まれる遺伝性腫瘍関連の遺伝子について血縁者のターゲット解析が可能です。

バリアント情報をもとに対象領域を PCR 法で増幅し、キャピラリーゲル電気泳動法による塩基配列解析を行います。

VistaSeq®に含まれる遺伝性腫瘍関連遺伝子※1

ALK, APC, ATM, AXIN2, BARD1, BLM, BMPR1A, BRCA1, BRCA2, BRIP1, CDC73, CDH1, CDK4, CDKN2A, CHEK2*1, EPCAM*2, FAM175A, FANCC, FH, FLCN, GPC3, HOXB13, MAX, MEN1, MET, MITF, MLH1, MRE11A, MSH2, MSH6, MUTYH, NBN, NF1, NF2, PALB2, PHOX2B, PMS2, POLD1, POLE, PRKAR1A, PTCH1, PTEN, RAD50, RAD51C, RAD51D, RB1, RET, SDHB, SDHC, SDHD, SMAD4, SMARCB1, STK11, SUFU, TMEM127, TP53, TSC1, TSC2, VHL, WT1

    *1 aCGH 法や MLPA 法を必要とする大きな欠失・重複は対象外となります。10 塩基を超える欠失・重複については検査依頼前に弊社まで解析可否をお問い合わせください。

    *2  CHEK2遺伝子の一部の領域は偽遺伝子の影響でターゲット解析を実施できない可能性があるため、必ず検査依頼前に弊社まで解析可否をお問い合わせください。

    *3  VistaSeq®では aCGH 解析しか行っていないため、EPCAM 遺伝子は MutSeqの対象外です。

    *4  MITF 遺伝子の対象は「NM_000248.4: c.952G>A (p.Glu318Lys)」の 1 バリアントのみで、他のバリアントは対象外です。

解析可否お問い合わせ先

ラボコープ・ジャパン 臨床遺伝課
Email: Geneco@labcorp.co.jp TEL: 03-6226-0902

VistaSeq®後の血縁者検査や、CLIA ラボでの確認検査として

ラボコープ以外の検査機関の検査結果をもとにラボコープの CLIA ラボでのターゲット解析が可能です。

下記のようなシーンで MutSeq をご利用いただくことが可能です。ご依頼には報告書コピーの提出が必須です。

血縁者検査 VistaSeq®で検出されたバリアントに対する血縁者検査 VistaSeq®の報告書コピー
他の検査機関で検出された生殖細胞系列のバリアントに対する血縁者検査※1 他検査機関の報告書コピー※4
本人検査 研究等で検出された生殖細胞系列のバリアントに対する CLIA ラボでの確認検査
腫瘍細胞の検査で検出されたバリアントに対する生殖細胞系列の確認検査※2,※3

    ※1 発端者が登録衛生検査所(海外の検査機関の場合はCLIA/CAP認証ラボ)で検査されている場合、ポジコンとして発端者検体の解析を無償で承ることが可能です。研究等で検査された発端者の検体は、無償解析の対象外となりますのでご了承ください。

    ※2 本人の生殖細胞系列の確認検査が未施行の場合、腫瘍細胞の検査の結果に基づく血縁者検査は承りかねます

    ※3 腫瘍細胞のみの検査では、生殖細胞系列のバリアントが見落とされる場合があり、別の領域に生殖細胞系列の病的バリアントが存在する可能性もあるため、遺伝性腫瘍の多遺伝子パネル検査「VistaSeq®」による確認検査も可能です。

    ※4 報告書コピーにはバリアント情報(塩基変化およびアミノ酸変化の HGVS 表記、RefSeq accession ID)が記載されている必要があります。報告書上にバリアント情報が記載されていない場合は、検査実施機関にご確認の上、バリアント情報を記載した文書を報告書コピーに添付してご提出ください。

専門家集団による病的意義の判定

MutSeqでも専任のバリアント・サイエンティストチームがが病的意義を判定して検査結果をご報告します。
  • 病的意義の判定には、数十種類のデータベースやピアレビュー論文、複数の機能予測アルゴリズムなどを用います。
  • 病的意義の判定には、遺伝子やタンパク質の機能への影響、遺伝子やタンパク質に病的影響があるというエビデンス、一般(非罹患)集団におけるバリアント出現頻度、罹患者での遺伝子型-表現型の関連性評価などを指標とします。
  • バリアント・サイエンティストチームによる判定後、人類遺伝学のPhDチームによるレビュー、遺伝専門医および遺伝カウンセラーチームによるレビューを行い、ラボディレクターによる承認を得て報告書が作成されます。
  • 他施設で行われたバリアントの病的意義判定とラボコープの判定が異なる可能性がありますので予めご了承ください。
  • 検出したバリアントの情報は、個人情報を全て削除した上で、公的データベースに登録する場合があります。